国土交通省は、宅建業者とリフォーム業やインスペクション業などとの連携による
ビジネスモデルの構築を推進する。中古流通時のリフォームやインスペクションを
はじめとする消費者ニーズに対応した市場環境を整備するのが目的。
5月をメドに、住宅流通に関連する地域事業者から連携体制の提案を募り、採択する方針。
連携により、中古住宅をバリューアップする新たなビジネスモデルの開発費用などを
補助する。国交省は同事業を通じて、全国8カ所程度で地域事情に応じた連携体制を
構築させたい考えだ。
【地域業者を底上げ】
今回の事業の背景にあるのは、消費者ニーズに対応できる中古流通市場構築に
向けた地域事業者の底上げだ。
国交省は連携促進の事業を12、13年度と2年間の継続事業として行う方針で、
12年度は連携体制の構築を推進。体制を固めたうえで、13年度までにそれぞれの
連携体制の中で、ビジネスモデルが確立されることを期待している。
具体的なビジネスモデルのイメージは、「宅建業者がインスペクション業者を紹介し、
その結果に基づき、瑕疵担保責任保険を提供」や「宅建業者が不動産鑑定業者を
紹介し、不動産鑑定業者がリフォーム業者からの情報に基づき、リフォーム実施後の
適正価格を査定。ローン提供者は鑑定評価を活用した住宅ローン商品を提供する」など。
国交省は、連携体制構築に向けて、3月16日までに全国4か所で開かれた不動産流通
近代化センター主催の講習会を通じて連携促進事業の説明や事業者の要望受け付け
を実施。連携促進事業の募集要項など詳細は、そこでの意見を踏まえて詰める。
(国交省/住宅新報web)